Q6ワクチン接種以外に、猫の定期検診はどれくらいの頻度で受けたらいいのでしょうか?

定期的な検査では病気は見つかりにくい。常日頃の観察が一番大切で、傾向を把握してもらいたい。たとえば「いつもより食べない、飲まない」はみんな気づくけど、「いつもよりたくさん食べる、飲む」はわりと見逃される傾向にある。体重も尿量も全体的に少なくなったのはわかりやすいけど、増えたことはなんとなく良いことだと思っているに違いない。また徐々に変化していると、数ヶ月前と比較することができない。だからちょっとでも「変化」があった段階ですぐに、獣医に診せて、訊いてみることが大切。一度では獣医も「変化」に気づきにくいから、「経過」がわかるように何度か足を運んでほしい。よく「セカンドオピニオン」とか言って、途中から違う病院を転々とする飼い主がいるけれど、「経過」がわからないで後出しジャンケンみたいなことをしてもあまり意味がないと思う。ネコのワクチン接種率ですら、日本は先進国のなかで最低水準だから、まずはそこから考えないと。ネコの「異常」を見つけてからではなく「変化」を見つけたら、とりあえずネコ本人を連れて病院に行ってみよう。電話やメールではいくら説明されても獣医師はわからないからね。百閒は一見にしかずって言うでしょ?引用/『またまた猫医者に訊け!』株式会社KADOKAWA094ページ